業者で行うドライクリーニング

ドライクリーニングをする衣類には国産品ならJISのドライクリーニング対応表示が付いているのでこれを参照します。

 

JIS L0217(「繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法」)では3種類に分類されており、「ドライクリーニングができ、溶剤はパークロロエチレン又は石油系のものを使用する」、「ドライクリーニングができ、溶剤は石油系のものを使用する」、「ドライクリーニングできない」となっています。

 

業者が行うドライクリーニングの方法は、通常は一般の洗濯と同様に洗濯機で行うのですが、家庭では水で洗濯するのを水ではなく有機溶媒で行うといった感じです。

 

洗濯する衣類は有機溶媒に浸され、汗など、水溶性の汚れを落とすため等場合によっては洗剤や少量の水を加えて洗濯機内で回転させます。すすぎと脱溶媒を行った後に乾燥機で乾燥させますが、有機溶媒は可燃性だったりプラスチックを溶かしたりするので、どの過程でも専用の機械を使用します。

 

使用した溶媒も下水に流せないので、回収・再利用するルールがあります。仕上げに蒸気を使って衣類の型を整え、プレスして折りたたんで袋に入れて完成となるのは、普通のクリーニングと同じです。

 

ドライクリーニングで使用する有機溶剤は業者によっていろいろですが、大きくは塩素系と石油系に分類でき、洗剤は陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤に分類できます。