専用洗剤の使い方

ドライクリーニング対応洗剤は各社からいろいろ出ていますが、それぞれに特徴があり、その取り扱い方もいろいろとなるので、必ず使用方法についてはしっかり読むようにしてください。

 

ここでは前項で出てきた「エリナ・ホームドライ」(多価アルコール系溶剤使用・酵素配合)を事例として取り上げてみます。

 

まずは必ず水を使うということで、ぬるま湯はNGです。この洗剤の主役の多価アルコール系溶剤は熱に弱い特性があり、30℃でも高過ぎるということで、夏の水道水程度となる25~6℃で使いましょう。水温が低いことでの洗浄力低下はありません。

 

次はドライマークの衣類をこの中にたたんで漬けますが、実はこれだけでキレイになります。変に押したり揉んだりする必要は全くありません。特にシミなどで汚れた部分は事前に水で塗らして、原液を付けて専用ブラシで叩くか、こすっておくと更に効果的です。

 

もうひとつのポイントはすすぎはごく簡単でOKだということです。ホームドライの溶液に漬けた時、繊維に直接接しているのは多価アルコール系溶剤であり、その他の洗剤成分や繊維から落ちた汚れは既にその上に乗っているだけですから、すすぎは水の中で軽く動かす程度で充分となり、少量の溶剤だけが衣類に残りますが、残った溶剤はすぐに蒸発してしまいます。

 

これで繊維をふっくら柔らかくするので、柔軟剤も不要ですが、仕上剤を使うのはお勧めです。これは柔軟剤と逆の効果を出すもので、繊維の持つ風合いを保ちながら繊維にハリを与えて型崩れやシワを防ぎます。